エピソード
vol
7

一人暮らしのお母様を元気にしたい『幸せへの決断』

2013年11月26日

軽いうつ状態のお母様は、寂しさのあまり、娘様たちに毎日のように連絡をされていました。ご子息様は、お母様のお近くに住んでいらっしゃいましたが、東京でお暮らしの娘様お二人は、お母様のこれからを案じ、東京にあるホームへのご入居を検討され始めました。

私(お客様相談担当M)がご相談を受けた事例を紹介いたします。

お父様の三回忌を終えて

遠方にお住まいのお母様は、70歳前半。お父様は3年ほど前に他界され、現在はお一人住まいです。息子様は、車で10分程のところにお住まいですが、娘様はお二人とも東京に住んでいらっしゃいます。
三回忌を終えた頃から、お母様は娘様との電話の度に、「寂しい…」と口にされるようになり、家に閉じこもりがちで軽いうつ状態になられたご様子でした。そんな折、娘様のお家の近くにホームが開設し、その広告をご覧になられた娘様からご相談を受けました。

東京へ呼び寄せたい

お話では、「母を呼び寄せたいが、『東京』に馴染めるか心配。また、現在、生活の面倒をみている兄の同意を得ないといけない」ということでした。
お母様は、年をとったとは思っていても、ご自身を『年寄り』とは思っておらず、もともと東京に頻繁に来られていたそうで、社交的で活発な方でしたので、『東京』でのお暮らしに特に問題はないように思われました。
また、お母様は娘様と頻繁に会え、一緒に買い物や食事にも行けるようになりますし、娘様お二人の家にもいつでも泊まれる…など、現在のお一人暮らしよりも、活発で刺激的な生活をお過ごしいただけるのではないかと思いました。
その後、私もお母様のお家にうかがい、お話させていただきましたが、お一人でのご生活をとても心細く感じていらっしゃるようでした。お話し好きなお母様にとっては、とにかく話し相手がいないことが問題で、誰かが必ずいるホームでの生活の方がよいように感じました。そこで、娘様と相談し、ご子息様とお話しさせていただくことにしました。
入居を考えている東京のホームの立地や環境、そこで生活されている他のご入居者様の過ごされ方など、詳細にお話しいたしました。実は、ご子息様も、とてもお母様の健康を心配されていて、ご自宅近くのホームを探されていたとのことでした。
娘様の近くのマンションで生活される事も検討されましたが、日中、お一人の時間があるなら、どこで生活しても同じだということで、ホームへのご入居を前向きに検討されることになりました。

ホームの生活で活気を取り戻される

ちょうど三回忌という時期は、やるべきことが落ち着き、今後どうしたらよいか悩み始める時期だと思われます。そして、伴侶を失くされた淋しさが、心にしみてくる時期でもあります。そんなタイミングでホームへご入居されたお母様は、いつもスタッフが近くにいるので、一日中誰とも話さない、ということがなくなりました。
また、気の合うお友達も見つけられ、ファッションやおしゃれの話に楽しそうに花を咲かせ、お一人で暮らしていた頃とは比べものにならないくらい、変化に富んで活気のある毎日を過ごされています。
お母様の『心の支え』である息子様は、月に1度、ご家族でお越しになり、お母様との大切な時間を半日以上ホームで過ごされています。また、娘様は、仕事帰りに毎日のようにお顔を出され、お母様が昼間にどのように過ごされていたかお話を聞くなど、ゆったりとした時間を過ごされています。お母様が娘様のお宅に泊まりに行かれることもあります。

お母様は、実は東京へ出てこられる際、周りの皆様には、「すぐに帰ってきます」とおっしゃっていたそうです。それも今では遠い昔、『嘘』のようです。
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