エピソード
vol
13

こだわりの条件と安心な暮らしの両立

2014年01月23日

お元気で多趣味な70代後半の女性。自立した独居生活を送られながらも、将来の安心のために老人ホームを探されていました。ご自身の自由な時間と安心のある暮らしをバランスよく保つ、ホームでの新たな暮らし方とは―。

私(お客様相談担当M)がご相談を受けた事例を紹介いたします。

将来のことを考えられて

同じ敷地に息子様たちとお住まいだったB様。ご主人様を亡くされてからお引っ越しをされ、マンションで一人暮らしをされていました。「今は元気だけど、子供たちには迷惑をかけたくない。介護が必要になった時のことも考えて、そろそろ有料老人ホームを調べ始めようかと思いまして」と、あるホームの『お食事付き見学会』にご友人とお申込みくださったのは、B様が70代前半だった5年前のことでした。
その頃、ご自宅から電車で30分以内のところにベネッセの新しいホームが開設されることになり、ご案内状をお送りするたびにB様は関心を持たれ、「実際に生活空間を見てみたい」と、ホーム見学にお越しくださいました。同時に、他社の有料老人ホームも多くご覧になり、一時はお元気な方が入居される『自立型のホーム』も検討されていました。しかし、今のお住まいから遠いなど、すべてのホームがご希望に沿わなかったため、そのまま一人暮らしを継続されていました。

ご希望どおりの空室がなく…

その後も、B様は老人ホームを探され、あるベネッセのホームを見学された際、「まだ元気だから先だと思うけど、介護が必要になったらこのホームがよいわ」と、お気に召されました。このホームには、2人利用が可能なお部屋があり、「入居するときには荷物もたくさん持ち込みたいし、1人でも広いお部屋の方がよいわ」とB様。しかし、そのホームの2人部屋はご用意が少なく、空室がなかったため、「そこが空いたら」ということで、空室待ちを希望されることになりました。
ご予約はされたものの、少し前に体調を崩されたことや、もともと心臓に持病をお持ちだったこともあり、B様はお一人でのご生活に少しずつご不安を感じられているご様子で、次に開設した近隣のホームへも、「広いお部屋の空きはありますか?」と、お問い合わせをいただきました。しかし、そのホームも、すでにご予約でいっぱいでした。

『安心』と『自分のペースの暮らし』を両立するために

今のお一人で暮らすことへのご不安を解消できるよう、私は、「まるごと住み替えてしまうのではなく、ご自宅のマンションはそのままにして、ホームの1人利用のお部屋を『夜間に人がいて安心な寝室』として、第二のご自宅と考えられてはいかがでしょうか」と、ご提案させていただきました。
一度に『住み替え』をしようと思ったら、広いお部屋の方がよいかもしれません。しかし、B様はお一人で過ごすことに少しご不安があるものの、とてもお元気で多趣味な方で、ご自身の活動もお持ちです。プライベートな時間は、ご自宅のマンションで自由に過ごされ、好きな時間にご自宅とホームを行き来できる方がよいのではないかと考えました。
この提案に、B様もお気持ちが少し軽くなられたようでした。2人部屋をご検討時のご予算を半分残すことで、実際に介護が必要となった場合の費用や、お身体の状態により他のホームへ住み替えるという選択肢もでき、将来へのさらなる安心へとつながり、大変喜んでいただけました。

ご入居後は、まさに『第二のわが家』となったお部屋をお好きなインテリアで飾られ、いつも人がいる安心に包まれながら、ご自分の趣味活動も継続する毎日を過ごされています。『ホームで一番お元気な方』として、ご自身のペースを保ちながら、B様らしい暮らしを楽しまれています。
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