体験談
vol
29

気楽に自由に過ごせるホームが一番! 気の合う嫁と娘3人の仲良しトークを聞くのが、なによりの楽しみです。

2016年11月24日
  • ご入居時期
    2009年7月
  • ご入居者様
    98歳 女性
お話を
伺った方
K様 70歳(ご長男の妻)、ご本人様
ホーム名
くらら田園調布

二世帯住宅の1階に義両親、2階にご長男家族がそれぞれ自立して暮らしていましたが、長年にわたったお義父様の介護、ご長男であるご主人の闘病で大変な日々を送ったお義母様とK様。お二人の看取りを終えて、ともに心身の疲労を溜め込んでいました。お義母様が体調を崩されたことから、3人の義妹様たちと相談して、お義母様の老人ホーム入居を決めました。

義両親と同居を始めたのは昭和57年、義父の病気がきっかけでした。当初は義父の通院に付き添うぐらいのお世話でしたが、平成2年に亡くなるまでの最後の3年間はかなり看病、介護が大変でした。夫は、同居を始めたころから体調を崩していましたが、多忙な自営業で無理を重ね癌を発症。手術は成功したものの、食事管理がさらに厳しくなったため、私は食材をすべて取り寄せ、毎日カロリー計算と格闘して懸命に支えていましたが、残念なことに平成17年に亡くなりました。
義父が亡くなった後、私が必死に夫の闘病生活を支えていた時期、義母は1階で自立した生活を送ってくれていて、私は買い物や掃除を手伝ったり、病院に付いていったりする程度のサポートですんでいました。気丈に暮らしていた義母も、やはり内心は寂しくて不安だったのでしょう。私の夫が亡くなって4年後あたりから、体調を崩し毎朝のように「起きられないから病院に連れて行って」と訴え始めたのです。私は、義父が亡くなったあと実家の母の介護と看取りもして、さらに夫の看病と看取りが続き、当時は心身ともに限界の状態で義母のお世話に音を上げてしまい、義妹たちと相談して、義母の老人ホーム入居を決めました。

お義母様に老人ホームへの入居を提案したところ、快く受け入れてくださり92歳で『くらら田園調布』での生活がスタートしました。お義母様にお話をうかがうとK様のことを気遣ってか、「私は自分でホームの入居を決めたの」、「こういう生活がいいと思っていたの」と明るく答えてくださいました。

今振り返ると、私ががんばれずに申し訳なかったとも感じるのですが、入居を相談したときに「自分の人生を生きてみたい」と義母に打ち明けました。義母は、やわらかい表情で「あなたは介護ばかりでかわいそう、正直に話してくれてありがとう。入居するわ」と言ってくれたのです。義父と夫の闘病を支えていた当時は、とくにねぎらいの言葉もなかったのですが、私のことを気に掛けてくれていたと知って、うれしかったです。
私は、なんとか義母が気に入る施設を探そうと、何軒か見学に行ったのですが、「ここがいい!」と思えるホームは見つからず諦めかけていたときに、息子がインターネットで、できたばかりの『くらら田園調布』を見つけてくれ、義母と義妹たちと見学に行きました。
自宅から近く、定員45人とこじんまりとしているホームなので、ほかの入居者さん達と顔見知りになれそうで、義母には合いそうだなと思いました。ランチを試食させていただいたのですが、食べることが大好きな義母は「おいしいご飯、ここがいいわ」と決めてくれました。
入居してしばらくは、慣れない生活やそれまでに重なった心労もあって、「立ち上がれない、胃が痛い」と不調を訴え、数軒病院を受診しましたが、特に病気は見つからず様子をみることになりました。高齢なので、不調が続いて起き上がれなくなるのではないかと心配しましたが、ホームの看護職員さんはじめスタッフの方たちが一生懸命お世話をしてくださったおかげで、今では歩行器を使いながら自分の足で自由に行動しています。

入居して7年経った現在、お義母様は体調も良好で普段は自室でテレビを見て過ごすことが多いそうです。「ここはいいですよ。気楽だし、自由が一番!」とすてきな笑顔でおっしゃいます。

以前は、体操などのアクティビティに積極的に参加していましたがもうすぐ99歳ですから、気ままに好きなように過ごしてほしいです。それでも、お誘いがあれば参加するようで、特に月に1回ある臨床美術の先生の絵画教室は楽しんでいるようです。私は、義母が描いたキリッとしたモダンな絵を見て、周りの方に聞こえないように「お義母様の絵が一番すてき」とほめています(笑)。スタッフの方たちはとても親しみやすく、義母にも私にもよい話相手になってくれ、さりげなく接してくれるのでありがたいです。
私は10日に一度ホームに来ています。義妹達もよく顔を出すので、女ばかり義母の部屋でにぎやかに井戸端会議をすることがよくありますが、義母は聞いているだけでうれしいのかニコニコしています。私の心の奥底では、義母と一緒に暮らしてあげられない悔いもまだ残っているのですが、義母のお世話をホームのスタッフの方たちにお任せできて家族みんなが安心して暮らせていることに感謝しています。
あと1年ほどで100歳を迎えるので、そのときは義妹たちとにぎやかにお祝いしようと話し合っています。

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