ベネッセの介護25年の深化

まわりのみんなも、もっと元気に ホームもいきいきするメソッド

ベネッセの介護25年の深化

よい取り組みを広げることを目指して

私たちは、「まどか茨木」での成功事例をもとに、排泄ケアの取り組みの推進者を各ホームから選出し、全国のホームへ展開を進めています。
取り組みのなかでの気づきは、スタッフ間で共有するだけでなく、本部とベネッセ シニア・介護研究所が集約して整理。また、成功した事例だけでなく、うまくいかなかった事例も丁寧に分析することで、つまずいたときの解決方法を見出していきました。
こうしてできたのが『夜間ぐっすり排泄ケア®です。

「おむつ交換の回数は多いほどよい」というこれまでの常識を覆すことに挑戦した取り組みは、全国で1,598名のご入居者様まで拡大(2020年3月31日現在)。
ご入居者様のお身体やお気持ちに変化が生まれはじめています。

排泄ケアの見直しによる波及効果の一例

睡眠の改善(or 肌状態の改善)

  • 活気の向上
  • 歩行の安定化
  • 食事の自力摂取
  • おむつ減

『夜間ぐっすり排泄ケア』の取り組みによる効果検証

平均年齢
87.8歳
平均要介護度
4.02

睡眠状態の変化

アテネ不眠尺度(AIS)により評価

  1. 改善84.5%
  2. 維持4.1%
  3. 悪化11.4%

意欲の変化

Vitality Indexにより評価

  1. 改善56.8%
  2. 維持14.0%
  3. 低下29.2%

*2「第33回日本老年泌尿器科学会」にて発表。平均年齢・平均要介護度は、いずれも取り組み開始時点。

*3Athens Insomnia Scale。世界保健機関(WHO)が中心となって設立した「睡眠と健康に関する世界プロジェクト」が作成した世界共通の不眠症判定法。

*4高齢者のリハビリテーションや介護場面での意欲を客観的に測定するために開発された指標。日常生活での行動を起床・意思疎通・食事・排泄・活動の5項目で評価。

時間の使い方が変わり、ホーム全体にも変化が

たくさんの方が参加されたホーム初の「夜桜まつり」(メディカルホームまどか水元/2020年3月撮影)

千葉エリアの合唱コンクールにホームで初参加(ここち稲毛/2019年6月撮影)

毎週多くの方が参加されている人気のリハビリ体操(メディカルホームまどか水元/2020年3月撮影)

排泄ケアを見直す取り組みは、私たちのケア全体にも新たな変化をもたらしています。
夜間の排泄ケアにかけていた時間は、より深くお一人おひとりのケアを考える時間へと変わり、「ここち稲毛」をはじめとした多くのホームで、その相乗効果がホーム全体の活性化につながっています。
「その方らしい生活」のさらなる実現を目指して、引き続き取り組みを進めています。

  • 「第7回 介護付きホーム 事例研究発表全国大会*5」にてグランプリを受賞

    『夜間ぐっすり排泄ケア®』による発想の転換でホームの活気を生み出すことができた「ここち稲毛」とベネッセ シニア・介護研究所の取り組みが高く評価されました。

    *5一般社団法人全国介護付きホーム協会主催。介護現場の課題を様々な角度から解決し、より質の高い高齢者ケアを実現した取組事例に贈られる。

  • 2020年度グッドデザイン賞*6受賞

    介護で大変なのは当たり前とされ、双方に負担が大きかった排泄ケアを発想の転換で見直し、『その方らしさに、深く寄りそう。』という理念の体現や、ゴミの削減にもつながった点が評価されました。

    *6公益財団法人日本デザイン振興会主催。社会を豊かにするものごとをデザインととらえ、その質が評価・顕彰される日本で唯一のデザイン支援活動。

介護の総合情報サイト『介護アンテナ』でもケアのポイントを公開中
『夜間ぐっすり排泄ケア®』の方法・ポイントのほか、介護職の方やご自宅でご家族様を介護する方にお役立ていただけるさまざまな情報を無料で公開しています。
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