ここち野田のホームの暮らし（ホームブログ 好きなことを生きがいに）

当ホームでの生活になかなか馴染むことができず、ご自分の「役割」や「生きがい」を見出すことができずにいらしゃったY様。

お正月を迎え、ホーム内にアレンジフラワーを要所に飾っていたのですが、日にちが経つにつれてしおれていくお花を見て、ある日「元気なのを集めてひとつにして飾ればいいのよ」とアドバイスをくださいました。飾ってあった花を集めると、しおれていたとは思えない立派なお飾りを作ってくださいました。

スタッフ間で「次にエントランスのお花を入れ替える時は、Y様に花を生けていただこう！」ということになり、スタッフから「一緒にお花を買いに行って選んで生けていただけませんか？」とお願いをすると、「いいわよ。あまり上手くできないけど」と笑顔で快諾してくださいました。
買い物に行く日を決めている時も、うれしそうに少し興奮されているご様子が見られました。

お買い物の当日、約束の時間よりも早くエントランスでお待ちになっていました。「お花屋さんに行くのが久しぶりだから」と仰り、お花屋さんに向かう途中も明るく弾んだ声で、飾る場所、テーマ、お花の種類など、いろいろ考えてスタッフに話してくださいました。

お花屋さんに着くと店員さんに『高さがあってボリュームのある花』『春らしく色とりどりでかわいしい花』とご自身で考えたイメージを伝えて、店員さんと一緒に選んでいらっしゃいました。

ホームに戻り、スペースのあるティールームで生けていただこうとご案内すると「飾る場所で生けないとイメージがわかないの」と仰り、エントランスにてお花を生けはじめました。

他のご入居者様も興味を持たれ「きれい」「上手」とお声をかけてくださいました。
作品が完成すると周りで見ていたご入居者様と一緒に写真を撮られ、生け花の流派の話などされていました。
スタッフがお礼の言葉をおかけすると「しおれてきたらまた生けなおすから声をかけてね」と素敵な笑顔で仰ってくださいました。

「役割」や「生きがい」を見つけ、笑顔でいらっしゃるY様のお姿を見て、スタッフも大変にうれしく感じることができました。