ボンセジュール武蔵新城のホームの暮らし（ホームブログ 懐かしの歌）

皆様の心の中に幼いころから聴いていた思い出の名曲はいくつあるでしょうか。友達と遊びながら覚えた歌、毎日夢中になって聴いていたラジオから流れていたお気に入りの歌、お母様がいつも口ずさんでいた歌の数々。歌は歌詞がわからなくても、ついついメロディーを口ずさんでしまう、そんな時にやすらぎを与えてくれるものではないでしょうか。ダイニングルーム兼機能訓練室から皆様の活気ある歌い声があふれてくる素敵な時間の始まりです。

通常週に一度音楽サークルを開催しています。特別に練習して参加するものではなく、歌詞を見ながら皆様で心地よく声を発して歌っていただける憩いの時間です。どれも幼い頃や青春の一幕で口ずさんで歌ってきた曲ばかりです。皆様ぞくぞくと集まってくださいます。

普段アクティビティに参加されない方々も、この日を楽しみに張りきって参加してくださることもあります。
「今日は午後何するの？」といつもアクティビティを尋ねるも「今日はお昼寝する」とおっしゃる方々も、「今日は音楽サークルでしょ？行きたい！」と、とても生き生きとした表情を見せてくださいます。
「そのあとにおやつ食べておいしいお茶を飲んで、また部屋に戻る。」と自ら参加したいとおっしゃっていただけます。とてもうれしい瞬間です。

歌詞を目で追いながら、皆様思い思いに歌われています。女性の方々は高くきれいな歌声でハーモニーを形成されています。リズムに乗って伴奏を口ずさみ、皆様の息を合わせようとしてくださる方や手拍子をしてくださる方々が、皆様の心を躍らせてくださいます。皆様の歌が大好きだというお気持ちが、思い出の曲と一緒にはずんでいます。

歌が得意な方ばかりが参加されるわけではありません。「私、歌上手くないからどうしよう。」とおっしゃる方々も参加されて、徐々にお気持ちをリラックスしていただいているようです。わずかですが頭でうなずくようにリズムをとられるようになったり、スタッフと一緒なら口ずさんでくださったり。歌わずとも皆様楽しまれているご様子です。

「あぁ、私この歌好きなのよ。うれしいなぁ。」とニコニコしながら歌われたり、「今どこですか？」と一生懸命歌ってくださる皆様の奏でるメロディーはホームを明るくします。スタッフも、その日のアクティビティの担当者でなくとも、一緒になって口ずさんでしまいます。「これが今日の最後の曲です。」と話すと、皆様とても残念がられますが、「終わったらおいしいおやつにしましょう」というと「ばんざい！今日のおやつは何かな？お茶が飲みたかったからうれしいなぁ」と皆様にこやかに音楽サークルを大いに楽しまれていました。
歌は人の心を昔にタイムスリップさせてくれる、とても不思議なパワーを持っているものだと感じさせてくれます。