エピソード
vol
18

「ホームを2世代で利用したい」~『住み替え』の新しい考え方

2014年03月06日

「私たち夫婦と、90代後半の母と3名で入居をしたいと思っています。隣同士で3部屋の空きはありますか?」というお問い合わせをいただき―。

私(お客様相談担当N)がご相談を受けた事例を紹介いたします。

「一家でホームに住み替えたい」

お問い合わせをくださった70代の娘様ご夫妻には、お子様がいらっしゃらず、認知症をお持ちで要介護2の90代後半のお母様との3人で二世帯同居をされていました。しかし、娘様ご夫妻は、「高齢になってきたから、いずれ今の生活を続けることが難しくなるかもしれない」という不安を持たれていました。そこで、「介護が必要な母と、今まで通りの暮らしをしたい。私たちが一緒に入れるところがあれば、3人で住み替えをしたい」と、ご主人のご実家近くに新しくオープンした住宅型のホームへご見学に来られました。

デイサービスの利用と自炊を希望され

当初は、マンションへの住み替えも候補にあがったようですが、「いずれ介護が必要になった時、また行き先を探したり、引越しをしたりするのは大変なので、今までの生活を続けられて、いざという時のためにも安心なところを探すことにしました」というお話でした。
娘様のご希望は、『お母様がデイサービスを利用できること』 と、『ご自分たちは今までの生活を続けられ、必要になった時に必要なサービスが受けられること』の2つでした。娘様がデイサービスを続けたい理由は、ずっと一緒にいると、お母様が娘様に頼りきりになってしまうので、今まで通り、デイサービスで外へ出かける時間を作り、お互いに気分転換をするためでした。
また、『今までの生活を続けたい』ということについて、どのように過ごされたいかを具体的にうかがうと、「今はまだ、自分ですべてのことができるので、3食とも自炊をしたい」という内容でした。そのホームでは、それぞれのお部屋にIHヒーターが備え付けられていますが、ひと口しかありません。お夕食を作るには、少しご不便ではないかと心配しましたが、「ティールームにある電子レンジを使ってよいなら、それと合わせて時間をかけて作ればいいわよね」というお返事をいただきました。
娘様ご夫妻は、実際にお部屋をご覧になり、「1部屋にはテーブルを入れて、残りの2部屋には…」と、具体的なご生活のイメージをどんどん膨らませていらっしゃいました。

入居金のあり/なしも、それぞれに合わせて選択

ご契約の際、ご高齢のお母様は入居金が不要で月々のご利用料をお支払いいただくタイプを、娘様ご夫妻はご入居金をお支払いいただき、その分、月々のご利用料が少なくなるタイプを選ばれました。
私も、今までさまざまなご相談を承っておりますが、「お元気なお子様方も一緒に住み替えたい」というご相談は初めてでした。
まだお手伝いの必要がなくお元気なときは、ご自由にお暮らしいただき、介護が必要となった場合は、必要なサービスを必要なだけ、外部の介護サービスも含めてご選択いただける―。住宅型のホームだからこそできたご提案でした。
page-top