リハビリホームグランダ成城の杜のホームの暮らし（ホームブログ 芸術は爆発！『顔を作りましょう』）

本日のアクティビティは『顔を作りましょう』でした。ご入居者様は首を傾げていました。「顔を作るってどういうこと？」「一体何をするんだろう、とりあえず出てみようかな？」と集まって来た皆様。そこに登場したのはさまざまな色の絵の具と円形に切られた真っ白い用紙。芸術の専門学校を卒業した介護職員が言いました。「皆さん、これに“顔”を描きましょう！自由に、思いのままに！」

「“顔”を描きましょう、と言われても……」「絵の才なんてないから無理ですよ！」と少々困った表情を浮かべるご入居者様。
そこで介護職員がお手本として作ってきた“顔”をお見せしました。ふにゃふにゃとした色線で描かれた“顔”のようなもの、皆様はそれを見た途端に閃いたご様子。これはかの芸術家『岡本太郎』の『太陽の塔』に描かれているようなものだ、と。

皆様のお手伝いをしながら、介護職員は言いました。「これはそう！お察しの通り、「岡本太郎」のオマージュです。今回は皆様の潜在意識の中にある、それぞれの芸術的要素を引き出していただきたいと思ってます。あえて利き手じゃない手で描いてみたり、固定概念を捨てて心のままに芸術を楽しんでいただきたいです！」
上手いとか下手とかは関係なく、完成した作品を見て、思わず笑ってしまったり、少し悲しくなってしまったり、何かしらの感情を抱けることこそが”芸術”なのだ、と熱弁しておりました。

── そして先日「 “顔” ～岡本太郎オマージュ～ 」が遂に完成しました。ご入居者様お一人おひとりが心のままに描いた“顔”が黒い背景に飾られています。不気味さやひょうきんさが皆様の作品からもよく伝わって来ますね。“絵”として上手下手の観念に囚われることなく、“芸術”として心に渦巻く色を真っ白い紙面に映し解放してゆく。ご入居者様お一人おひとりが芸術家となった瞬間でした。