介護のはじまりチェック

公開日:2021年12月22日
介護のはじまり

年齢とともに暮らしぶりが変化してきたということはわかっていても、だれかの手助けが必要な状態になっているかどうかは本人も家族も意外と判断がつきにくいものです。あなたやご家族も気づかずにムリをしているかもしれません。まずは現状をチェックしてみましょう。

※記事の内容は2021年12月時点の情報をもとに作成しています。

自分自身のことをチェックする

人間、だれしも自分のことは「何となく大丈夫」と思いがちです。でも、気に留めていなかったような小さな変化が実は要介護リスクのサインになっている場合があります。しかし、早めに気づけばゆっくりと先のことを考えられます。まずはご自身の今の状況を振り返ってみましょう。

暮らしぶりはどんなふうに変化しましたか?

  • 01 1人でバスや電車に乗ることがほとんどない。
  • 02 トイレに間に合わないことがある。転ぶのが怖いなどの理由で外出するのが不安。
  • 03 病院にはあまり行きたくない。受けるべき健康診査を受けていない。
  • 04 夜、眠れない。昼夜が逆転している。
  • 05 言いたいことがうまくまとまらないことや、人と話がかみ合わないことが多い。
  • 06 最近、着替え、入浴などの身だしなみや掃除、片付けなどの家の管理が面倒になった。
  • 07 味つけがおかしいなど料理の失敗が増えた。慣れたことに失敗するようになった。
  • 08 日付や出来事など、物忘れがひどくなってきて困る場面が多い。
  • 09 知人や家族に会いに出かけたり、会話をしたりする時間が減ってきた。
  • 10 毎日の生活に充実感がない。日常的に疲れを感じている。感情が不安定だと感じる。

あてはまる項目があったら…

1つでも当てはまる項目があるときは外出の機会を増やしたり、人との交流を持つなど生活を見直して介護予防に努めましょう。身体面での不安は医師に相談してみて下さい。
当てはまる項目が多い場合は、だれかに手助けしてもらうことで生活がぐっと楽になりそうです。役所の高齢福祉課や地域包括支援センターで相談したり、インターネットを活用したりして、介護保険や老人ホーム探しなどの情報も早めに集め始めるといいでしょう。

家族の状況をチェックする

家族の「老い」は、できれば認めたくないものです。でも早めに意識しはじめてこそ、いざというときに、ご本人もご家族も納得のいく、前向きな対応ができます。そこで、まずはご家族の目で今の状況を客観的に確認してみましょう。

老いた家族と暮らすあなたの気がかりは?

  • 01 家族を一人で残して外出することが不安。
  • 02 夜中に起こされ、睡眠不足に悩まされている。
  • 03 家の中でも移動や立ち上がりなどで家族の体を支えるのが負担で、肩こりや腰痛がひどくなってきた。
  • 04 何度も同じことを聞かれたり、話されたりして対応に疲れてしまう。
  • 05 話がかみ合わなかったり、物を盗まれたりといった妄想にとらわれていると感じることがある。
  • 06 趣味や付き合いがなく、ほとんど家の中にいる。何事にも意欲がわかないように見える。
  • 07 感情の起伏が激しくなり、家族によく当たるようになった。
  • 08 「介護」という言葉に抵抗があり、介護サービスなどの相談ができない。
  • 09 ほとんど一人で家族の世話をしていて頼る相手がいない。
  • 10 この先、介護が必要になったとき自分がどうしたらよいのか、イメージがつかない。

あてはまる項目があったら…

1つでも当てはまったら介護に関する情報収集を始めましょう。今すぐに介護が必要な状況ではなくても、相談できる相手を見つけたり、先の見通しが立ったりすると、ご家族との生活にも余裕が生まれてきます。
また、ご本人では介護について積極的には考えられない場合も多いことを頭において下さい。そのようなとき、ご家族が介護保険の使い方や老人ホームの選び方などを理解しているというのはとても心強いものです。

離れた家族の状況をチェックする

離れて暮らす家族のことは心配なものです。ちょっとした違和感から変化に気づくこともあるため、小まめに連絡をとることが大切です。また、気づかないうちにご家族に負担がかかっている場合もあるため、ご自身のことも併せて振り返ってみて下さい。

年老いた家族と離れて暮らすあなたの気がかりは?

  • 01 耳が遠くなったと感じる。
  • 02 電話口でよく咳をしているのが気になる。
  • 03 話のつじつまが合わない、かみ合わないことが増えてきた。
  • 04 ふだんの生活パターンを把握していない。
  • 05 悪質商法や詐欺に遭いそうになったことがある。
  • 06 離れているときに体調が急変したら、どう対応すればよいかわからない。
  • 07 帰省したとき、以前と比べて部屋が散らかっている、また、食生活が乱れていると感じる。
  • 08 近所の知人やかかりつけ医の連絡先がわからない。
  • 09 帰省にかかる時間や費用が負担になっている。
  • 10 もしものときは転居や転職をするしかないと考え、悩んでいる。

あてはまる項目があったら…

1つでも当てはまるものがあれば、遠距離での介護や呼び寄せ介護、介護予防に関する情報収集を始めましょう。当てはまる数が増えるほど、人の助けが必要な状況です。ご家族が住む地元の市区町村の高齢福祉課など高齢者に関する担当部署で、社会福祉協議会、社会福祉事業団、福祉公社、NPO法人などの見守りサービスや地域包括支援センターを調べたり、地域のサポートを自治体に問い合わせたりと、離れていてもできることがあります。
また、先のこととして介護保険サービスの種類や自治体の高齢者向けサービス、老人ホームのことなども調べておくと、もしものときの選択肢が広がって安心です。

監修者:川村 匡由(かわむら まさよし)
社会保障学者・武蔵野大学名誉教授・行政書士有資格
川村 匡由
監修者:川村 匡由(かわむら まさよし)
社会保障学者・武蔵野大学名誉教授・行政書士有資格  

博士(早稲田大学)、福祉デザイン研究所所長、武蔵野大学名誉教授

1994年、つくば国際大学教授に就任後、武蔵野大学大学院教授を歴任。専門は社会保障、高齢者福祉、地域福祉、防災福祉。シニア社会学会・世田谷区社会福祉事業団理事。

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