体験談
vol
31

入退院を家族とホームスタッフのサポートで乗り越えて体調万全、明るく前向きに100歳を迎えます。

2017年02月21日
  • ご入居時期
    2013年3月
  • ご入居者様
    99歳 女性
お話を
伺った方
I様 79歳(ご長女)
ホーム名
リハビリホームグランダ鷺ノ宮

都心のマンションで96歳までお元気で一人暮らしをされていたお母様でしたが、足腰に強い痛みが出て買い物や家事が困難になりました。

父が18年前に亡くなってから、母は父と暮らしていた都心のマンションで一人暮らしをしていました。私も弟も郊外に住んでいるのですが、母が同居を望むことはまったくなく、毎日の買い物や家事を一人でこなし、趣味の編み物や刺繍を楽しみ、ご近所の友人とお茶を飲むなど日常生活を満喫していました。そして、毎週日曜日は、雨の日も雪の日も欠かさず電車に乗って教会へ通っていました。
母は、幼いときからキリスト教が身近な環境だったので、60歳のときに洗礼を受けました。特別熱心なクリスチャンではないのですが、教会ではたくさんのお友達に囲まれ、皆さんと一緒におしゃべりしたり、バザーのお手伝いなどをしていました。教会へ通うのは、明るく世話好きな母の生きがいだったのでしょう。母は私たち家族から見ても張り合いのある理想的な老後生活を送っていました。
ところが92歳のとき、健康診断で肺癌が見つかりました。年齢を考えると治療をしないで経過観察をするところですが、母は「きちんと治したい」と治療を希望。放射線治療を通院で25回受け、肺癌はすっかり消えました。母は40歳で結核、60歳で子宮癌を患ったのですが、いずれも完治しています。私は、母のくったくのない前向きな性格が、いずれの病気も治したのだと思えてなりません。
そんな母も96歳のとき、転んで腰を打ち、足腰に我慢ができないほどの強い痛みが現れ、一人暮らしが困難になりました。私は弟と相談して老人ホーム入居を考え、探し始めました。

「もう少し一人でがんばりたい」というお母様を説得して、短期間弟様の家に同居後、弟様のご自宅近くの老人ホームにご入居。入居後2年間で骨折などが原因で入退院を繰り返しました。

老人ホーム探しを始めてすぐに弟が新聞の折り込み広告で『リハビリホームグランダ鷺ノ宮』を見つけました。弟の自宅から自転車で5分の距離にあり、新築のホームと聞き、まずは二人で見学に行きました。笑顔で出迎えてくださったスタッフの方の丁寧な対応とスタッフの方全員の明るい挨拶に「このホームはスタッフの質が高い」と感じました。施設も明るく清潔で日当たりもよく、とても気に入りました。看護職員さんがいらっしゃることも心強かったです。
母はサポートなしでは暮らせない状態でしたので、私たちの説得で見学してもらったところ、母もこちらのホームを気に入り、すんなりと入居を決めてくれました。
入居してからは、機能訓練指導員の方によるリハビリなどをしていただいて足腰の強い痛みは軽減し、シルバーカーを頼りに歩けるようになりました。弟の車でドライブしたり、教会を訪れたりなど外出もできるようになったのですが、ある日外出先で転んで大腿骨を骨折し入院しました。入院中は、ホームのスタッフの方たちが足しげくお見舞いにきてくださり、母もとても喜んでいました。退院後は、個別リハビリや集団体操などでホームの生活を楽しめるまでに回復しました。
ところが入居した翌年に原因不明の高熱が出て、救急車で病院に搬送されました。下痢などを伴い体が一気に衰弱し、さらに病院のベッドから落ちて以前と反対側の大腿骨を骨折。母は寝たきり状態が続いたためかぼんやりとした表情になり、このまま認知症になるのではと私たちは心配しました。ホームのスタッフの方たちが、「私たちを忘れないで」と頻繁に病院を訪ねてくださり頭の下がる思いでした。

病状が落ち着き、骨折も治ったお母様は無事に退院されました。身体の回復とともに、リハビリやスタッフとの会話、新聞たたみのお手伝いが刺激になって、すっかり元の前向きなお母様に戻りました。

退院してからしばらくは自分のいる場所がどこなのかはっきりしないようでした。いきなり若い頃に通っていた女学校にいるような話をするので、私は認知症を疑いました。スタッフの方たちも大変心配してくださり、機能回復のリハビリのほか、新聞たたみのお手伝いを考えてくださいました。
新聞たたみは、新聞を1枚ずつはがして小さくたたみビニール袋にいれる仕事です。これは汚れたものを入れるための袋だそうです。手先を動かすことが好きな母にぴったりな作業で、しかもスタッフの方たちから感謝されるので世話好きな母には、うれしい役割です。母の表情は日に日に明るくなり、食事も退院当時はかなりやわらかい食事でしたが、回復と共に普通食に戻り、お箸を使うこともリハビリになったようです。「おいしい、おいしい」と毎回完食し、食欲も旺盛になり私が持っていくおやつもペロリと食べてくれます。
もうすぐ100歳になるのに身体も意識も回復した母を見て、私たち家族は本当に驚いています。すべては、このホームに入居して質の高いプロの介護を受けられたおかげです。
母の今の楽しみは、テレビです。残念ながら目が見えにくくなり、耳も聞こえにくくなりましたが、なんとか見たり聞いたりする努力をしています。持ち前の前向き精神で、「来年は目も耳もよくなっているかもよ」と言います。「どうせ生きているのだから、しっかり生きたい」という言葉に後期高齢者の私と弟が日々励まされています。

「100歳になるなんてびっくり、体調がすごくいいんですよ」とお母様はにっこり笑顔でおっしゃいます。現在は車椅子ですが一人でトイレに行き、歩くことに意欲を見せリハビリは毎日欠かしません。

最近では、週に1回ホームにいらっしゃるご長女様とご長男様に「身体がつらいでしょう? 毎週来なくてもいいのよ」と健康を気遣うほどお元気です

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