体験談
vol
37

認知症の悪化と骨折の痛みで介護を拒否する母。手厚い介護のおかげで穏やかな生活を送れるようになりました。

2017年08月10日
  • ご入居時期
    2017年1月
  • ご入居者様
    82歳 女性
お話を
伺った方
T様 55歳(ご長女)
ホーム名
メディカル・リハビリホームくらら箕面小野原

73歳のときにご主人を亡くされてから一人暮らしになったお母様は、華道や茶道を教えながら大学の生涯学習に通うなどとてもお元気でしたが、2年後に脳梗塞を発症。退院してから介護サービスを受けるようになりました。

母は父が経営する会社の事務をしながら、私と弟を愛情深く育ててくれました。両親は二人で暮らしていましたが、母が73歳のときに父が亡くなり一人暮らしに。母は長年続けていた華道や茶道を教えながら、近所にある大学の生涯学習に通って歌を習ったり、絵手紙や習字など趣味を楽しんだり。たくさんの友人に恵まれ、はつらつと過ごしている母に私も弟も安心していました。
ところが75歳のときに脳梗塞を発症、治療後リハビリ病院に転院し、半年後に自宅に戻りました。介護認定で要介護1となり週2回ヘルパーさんをお願いしましたがそれだけでは心配なのでデイサービスを考え、母を連れて何度も見学に行きました。しかし、母は「私はしっかりしている」とかたくなに通うことを拒否。当時、私は週3回実家へ通っていました。

料理やお金の管理ができないなど認知症の症状が現れ、感情の起伏が激しくなったお母様は次第に幻覚を訴えるようになり、レビー小体型認知症と診断されました。それでも一人暮らしを希望するお母様をご家族は懸命に支えました。

脳梗塞の治療後、医師から認知症になる可能性があると言われていた通り、母は料理ができなくなったり、通帳や印鑑の収納場所が分からずお金の管理ができなくなったりと症状が現れ、できていたことができなくなった自分にいらだち感情の起伏が激しくなりました。受診した病院で認知症の進行をおだやかにする薬を処方されましたが、副作用で頭痛や気持ち悪さが現れたため服薬をやめました。
79歳を迎えたあたりから認知症は急激に悪化し、深夜「誰かきているから怖い、早く来て」と電話で呼ばれ、車で駆けつけると「さっき帰った」という幻覚症状が繰り返されるようになりました。再び受診したところ、レビー小体型認知症との診断。私と弟は老人ホームへの入居を考え実家近くにある「メディカル・リハビリホームくらら箕面小野原」に見学に行きました。手厚い介護体制に安心し、入居を検討したのですが、母が一人暮らしを強く希望したので私たちはぎりぎりまで母を支えようと話し合い、週1回の訪問看護と毎日のヘルパーさんの手助けで乗りきることを決めました。ケアマネジャーさんのアドバイスで、絵を描いたり音楽会にいったりする母好みのデイサービスにも恵まれて2年ほどは一人暮らしを続けることができました。

ある日お母様は突然倒れて動けなくなり緊急入院し、退院後はサービス付き高齢者向け住宅にご入居。新しい生活に馴染んだ頃、転倒して大腿骨を骨折し介護付有料老人ホームへ転居されました。

2016年5月に母は突然倒れて動けなくなり、救急車で搬送され入院。母は排尿が自力でできなくなり導尿カテーテルをつけ、歩行も困難なので車椅子生活になりました。入院中に病院の地域医療相談室から「自宅には帰れないでしょう」とサービス付き高齢者向け住宅を紹介され、退院と同時に入居しました。
母がサービス付き高齢者向け住宅での生活に馴染み始めた半年後、お風呂に入ろうと立ち上がったときに転倒し右大腿骨を骨折して手術。術後は入浴介助も必要になるのでサービス付き高齢者向け住宅へは戻れなくなり、介護付有料老人ホームへの転居を決めました。
私はすぐに以前見学した「メディカル・リハビリホームくらら箕面小野原」に連絡。年末にも関わらず快く対応していただきました。改めてお話をうかがうと、24時間看護職員さんが配置され、車椅子での入浴介助もしていただける術後ケアも万全なホームであることがわかりました。丁度空き室がありタイミングよく入居が決まりほっとしました。

術後の痛みと環境の変化で介護を拒否するお母様でしたが、痛みの緩和と顔馴染みになったスタッフとのやりとりでおだやかな表情を取り戻しました。

入居当初、母は術後の痛みと環境の変化で混乱し激しく介護を拒否。特に入浴時には大きな声で「助けて!」と叫び、強い力でスタッフの方たちに抵抗していました。私が訪問すると「帰る、帰る」と帰宅願望も強く、夜も眠れないようで薬を処方してもらっていました。スタッフの方たちは我慢強く対応してくださり、母が寝付くまで30分もおしゃべりしてくださったと聞いたときは頭が下がりました。日中もおしゃべりしたり母の好きな歌を一緒に歌ってくれたりして、母の表情は少しずつ和らいでいきました。
入居前は食欲がまったくなく栄養ドリンクだけを頼りにしていたのですが、スタッフの方たちが小さなおにぎりにしたり、おかずを1種類ずつミキサーにかけたりとさまざまに工夫してくださったおかげで、驚いたことに食欲が回復しました。カステラなどやわらかいおやつも食べられるようになって、本当にありがたいです。
スタッフの方たちと顔馴染みになり、骨折の痛みもなくなった入居2ヶ月頃から、母の表情や動作がすっかり穏やかになりました。弟や叔母も母の変化に驚いています。最近スタッフの方から「次の目標は浴槽につかることですね」と話され、現状に留まらず上を目指してくださる介護に感謝しています。

ホームのイベントにお母様と一緒に参加された叔母様から、「とてもにこやかで楽しそうだった」と報告されたご長女様は、

「私の知らない時間を楽しく過ごしてくれていることを知り、とてもうれしかった」と満面の笑顔でお話してくださいました。

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