環境もスタッフのケアも家庭のような温かさに病院との違いを実感しています
「こちらに入居するまでは母と同居していましたが、96歳くらいまでは『なかなか大したものだ』と思うくらいにしっかりしていたんです。でも転んだときに一人で立てないということがあり、それからは、きょうだいが入れ替わりで母を一人にしないようにしていました」
「こちらに入居するまでは母と同居していましたが、96歳くらいまでは『なかなか大したものだ』と思うくらいにしっかりしていたんです。でも転んだときに一人で立てないということがあり、それからは、きょうだいが入れ替わりで母を一人にしないようにしていました」
そう語るのはご長男のYさん。それから、お母様のご様子に少しずつ変化があったそうです。ごきょうだいのみなさんに当時の様子を伺いました。
「それまでは困ることもなかったのですが、急に弱り出すというか、手がかかるようになったというか…。だんだんトイレの粗相が多くなり、お風呂に入れるのが大変になってきて。要介護認定の申請をしたのも、入浴サービスを利用するためでした。ときどきテレビと現実を混同したり、誰もいないのに『人が来た』と言ったりすることもありましたね」
そんなときYさんが短い入院をされることに。その経験から「いざというとき母を見守る人がいないと困る」と、ごきょうだいのホーム探しが始まりました。
「母をよく理解してくれているケアマネジャーが『お母様にはグループホームのようなアットホームなところがいいと思いますよ』と助言してくれました。一方で、家族としては人員や規模のしっかりした老人ホームがいいという思いもあって。姉や妹があちこち見学した中で、こちらのホームは階によって症状に合わせた対応ができていて、グループホームと同じようなケアをしていただけるということで『ああ、ここならいいね』と」
入居前には、くらら上井草のホーム長とスタッフがお母様のショートステイ先を訪ねたそうです。
「実際に母の様子を見て、私たちが希望する介護ができると言っていただいたことが大変心強くて。それに、これまでの主治医に引き続き往診してほしいというお願いも受け入れていただきました。入居して初めての冬に肺炎にかかったときも主治医の勧めで病院に行けました。
ただ、病院では横になっている時間が長く、食事も本人任せで食べなければあとは点滴です。家族が食べさせれば時間はかかっても美味しそうに食べるので、病院で長く過ごすマイナスよりは、完治していなくてもホームに帰った方がいいのではないかと感じました。
主治医と相談して、完治を待たずに症状が落ち着いたところでホームに帰ってみたら、入院中より元気になって…。食事も美味しいって言いますし、夜の見守りも1時間おきにしていただいて、安心しています。ありがたいなあって。今は、昔から好きだった生け花や、懐かしい歌を歌って楽しそうですよ。家にいるときは、母はみんなで歌ったりするようなことはあまり好きではないと思っていたので、みなさんの前でマイクを持って歌うようになるというのは予想外でした」
Yさんは、「高齢になると、心が解放されて好きなことができるようになっていくのかもしれませんね」とお話しになりながら、
みなさんと笑顔を交わされていました。
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