体験談
vol
38

夫婦でホーム入居半年後に夫が急逝。顔馴染みのスタッフの方たちに囲まれ寂しさを感じずに暮らしています。

2017年09月14日
  • ご入居時期
    2016年6月
  • ご入居者様
    88歳 女性
お話を
伺った方
S様 88歳(ご本人様)
ホーム名
グランダ三鷹台

S様ご夫婦はご長女の子育てをサポートするため、栃木県から東京都へ引越しました。お孫さんにかかりきりのS様とは対照的に、外出を億劫がるご主人は留守番が多く家にひきこもりがちに。筋力が低下して転倒を繰り返すようになりました。

14年前、夫が定年退職して二人で暮らしていた栃木県から、娘家族が住む東京に引越してきました。待望の孫が生まれたので、仕事を続けている娘の子育てを手伝おうと思ったからです。引越してから私は孫にかかりきりで、夫は一人で留守番することが多くなりました。もともと外出を億劫がる性格だったのですが、加齢に伴ってまったく外に出なくなり、夫は本を読んだりテレビをみたりする毎日でした。
私は夫の運動不足を心配して、頻繁にプールや散歩に誘ったのですが何かと口実をつけて嫌がりました。それでも夫は持病もなく頭もしっかりしていましたし、食欲も旺盛で毎日晩酌を楽しんでいましたので、自由に過ごすのもいいかなと思っていました。
ところが、徐々に筋力が低下していたのでしょう。夜中にトイレに起きては転倒するようになったのです。はじめのころは、私がなんとか支えて寝床まで連れ戻せましたが、夜中に起こされることが続き、寝不足と心配で心身ともに疲れ果ててしまいました。

S様一人でお世話するのが困難になり、ご長女夫婦にすすめられ2軒のホームに体験利用されました。ご主人は「家に帰りたい」と訴えられ、一旦はご自宅に帰りましたが、ホーム長からの電話がきっかけで無事に入居されました。

私一人では手に負えなくなり、夫が転倒するたびに娘夫婦に電話で助けを求めていましたが、夜中に2度も呼び出したことをきっかけに、娘夫婦からホーム入居をすすめられました。私はすぐにでも入居したいと答え、娘夫婦は自宅近くのホームを探し始めてくれました。
ほどなく1軒目のホームに夫婦で体験利用しましたが、夜中まで多くの車が行きかう幹線道路沿いにあったので、音が気になり夜も眠れず入居を断念しました。次に体験利用したのが「グランダ三鷹台」でした。1軒目のホームと違って住宅地にあって静かですし、雰囲気が明るく、スタッフの方たちの対応もよかったので私はとても気に入りました。ところが夫は「家に帰りたい、帰りたい」と訴えます。しかたなく自宅に帰ったのですが、やはり転倒は続き、私は夫婦だけでは暮らしていけないと改めて思い知らされました。
自宅に戻って数日後「グランダ三鷹台」のホーム長さんから、私たち夫婦を心配する電話がありました。私は電話に飛びつくように「今日にでも入居したい」と訴えたところ、翌日、ホーム長さんが車で迎えにきてくださり、無事に入居できました。

入居半年後、ご主人は肺炎が原因でご逝去されましたが、S様は顔馴染みになったスタッフに囲まれ、一人になった寂しさを乗り越えて、ホームの生活を楽しまれています。

ホームでは、2部屋を住まいと収納用に分けました。夫は部屋から1歩も出ないで寝てばかり。心配なので私もずっと部屋で過ごし、食事も部屋で二人きりでしたが、夫が転倒してもスタッフの方たちがいるので安心でした。
ホームの生活にも慣れてきた入居5ヶ月後の昨年11月、夫が高熱とひどい咳のため救急車で病院に搬送されました。肺炎と診断され治療のため入院。私は毎日タクシーで病院に通いましたが、目も開けず、まったく反応がありませんでした。12月末に危篤状態になり、元旦に病院で亡くなりました。娘夫婦やスタッフの方たちからは、私が気落ちするのではないかと心配されましたが、十分お世話ができたので大丈夫でした。
一人になってからは、アクティビティにはすべて参加するようになりました。合唱、体操、書道、手芸などいろいろあって楽しんでいます。運動不足を解消するために、毎日8000歩を目標に廊下や庭にある歩行コースを歩いたり、毎週月曜日は、マシントレーニングができるデイサービスにも通っています。
夫には先立たれましたが、今は顔馴染みのスタッフの方たちに囲まれ一人になっても寂しさを感じることなく暮らしています。ホームに入居して本当によかったです。

S様は背筋がピンと伸びた姿勢と笑顔が素敵な方です。今一番の楽しみは歯科医院の受診日をご長女と合わせ、

「帰りに外食とおしゃべりを楽しむこと」と答えてくださいました。

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