体験談
vol
40

父をホームで看取っていただき、家族は心穏やかに見送ることができました。

2017年09月28日
  • ご入居時期
    2017年1月
  • ご入居者様
    91歳(ご逝去) 男性
お話を
伺った方
T様 64歳(ご長女)
ホーム名
ボンセジュール西国分寺

お父様は70歳で退職してから、お母様と旅行や外食を楽しんでいましたが、大病を患ってからは外出を控え穏やかに暮らしていました。物静かな性格のお父様が80代後半から変化し、度々お母様に怒りをぶつけるようになり、T様と弟様はホーム探しを始めました。

父は常々「老後は子どもたちに迷惑をかけたくない」と言っていました。その言葉通り、定年後も老後資金のためにと70歳まで働きました。退職後は夫婦で国内外の旅行や家族との外食を楽しんでいました。ところが80歳のとき、腹部大動脈瘤の大手術をしてからは、「体力に自信がなくなった」と外出を控えるように。同じ頃、母も膝痛が悪化して茶道など一切のお稽古をやめ、夫婦で労り合いながら暮らしていました。
物静かな父が80代後半から、何かのきっかけで火がついたように怒り出すことがあり、母は「2時間も説教されることがあるの」と悩んでいました。私と弟は「両親だけの暮らしは難しくなってきたね」と話し合い、ホーム探しを始めることにしました。
ホームに入居する親を持つ友人に探し方を聞いたところ、「とにかく見学すること」とアドバイスされました。新聞広告で実家とわが家から近い場所に、ベネッセのホームがオープンしたことを知り、早速弟と見学に行きました。とても明るい雰囲気でここなら両親の住まいにぴったりだと思ったのですが、すでに満室。ホームの方から近々オープン予定の「ボンセジュール西国分寺」を紹介され、その足で向かいました。工事中で施設の見学はできなかったのですが、立地は希望通りでした。

T様と弟様がホーム探しをしていたとき、お父様はご自宅で転倒し入院。検査の結果、認知症と診断され、退院と同時に「ボンセジュール西国分寺」にご入居されました。

私たちがホーム探しをしていたとき、父が自宅の玄関で転倒。連絡を受けてすぐに夫と一緒に病院に連れて行ったのですが、医師から「転倒の打ち身は軽症ですが、誤嚥性肺炎を起こしかけています」と診断され、そのまま入院。翌朝高熱は下がりましたが、重症患者さんのみを受け入れる病院だったので、転院しました。転院先の病院では、「認知症になっているのをご存知でしたか?この状態のままだと入院中に歩けなくなるので覚悟してください」と言われ驚きました。一方で怒りっぽくなっていたのは認知症が原因だったと納得できました。
入院中に介護認定を受けたところ、いきなり要介護5。私と弟はすでにオープンしていた「ボンセジュール西国分寺」に見学を兼ねて訪問し、父好みの日当たりのよい部屋を予約しました。父にホーム入居を提案しても自宅に帰りたがるかと思いましたが、父自身不安があったようですぐに受け入れてくれ、今年1月初め、退院と同時に入居しました。
新しい環境に慣れるまで、家族で協力してほぼ毎日だれかが訪問していました。父はスタッフの方たちと顔馴染みになるにつれ、「食事がすごくおいしい」、「お風呂が最新式で気持ちがいい」と笑顔で話してくれるようになり、ほっと胸を撫で下ろしました。

入居して2ヶ月経った頃お父様は誤嚥性肺炎を再発し、24時間看護職員を配置している「メディカル・リハビリホームくらら武蔵境」に転居されました。しばらくはご自分で車椅子を動かして、お仲間と楽しくおしゃべりされていましたが、徐々に食事が摂れなくなりました。

私たちが安心したのもつかの間、3月上旬に胃潰瘍が見つかり入院。退院後ホームに帰ったのですが、すぐに肺炎を起こし、病院に逆戻り。医師からは「誤嚥性肺炎を起こしやすい人は、病院か24時間看護職員がいて夜間の医療的ケアをしてくれるホームでないと難しい」と言われ、父に伝えると「病院ではなくホームがいい」と応えました。
ホーム長に相談すると「メディカル・リハビリホームくらら武蔵境」をすすめてくださり、見学に行って転居を決めました。4月下旬に入居し、しばらく父は車椅子を自分で動かして、食堂まで行っていました。スタッフの方から「仲のよいお仲間ができて、お庭で楽しそうにおしゃべりされていますよ」と言われたときは、とても嬉しかったです。
ところが6月に入ってから食事が摂れなくなり、ベッドで栄養と水分の点滴、酸素マスクが手放せない状態に。かかりつけ医からは「このままホームで看取られますか?」と聞かれ、家族全員意見が一致し、温かな雰囲気のホームでの看取りをお願いしました。

お父様はホームの部屋でご家族に見送られ、眠るように天国に旅立たれました。お母様はお父様が気に入っていた「ボンセジュール西国分寺」に体験入居され、1~2年後のご入居を希望されています。

6月19日早朝にホームから危篤の連絡があり、私たち家族は午前中にホームに到着しました。前日まで父は、声をかけると頷いていましたが、すでにそれもなく16時19分に眠るように亡くなりました。
無機質な病室ではなく自宅のような雰囲気の部屋で、家族全員で見送ることができてよかったです。父の最期の日までスタッフの方たちは、細やかなお世話をしてくださいました。また、私たち家族が訪問するたびにおいしいお茶を入れてくださり、労いの言葉までかけていただき、本当に感謝しています。
穏やかに父を見送れたこともあり、母は体調を崩すこともなく過ごしています。ホームを探し始めたときは、両親一緒に入居することを考えていたのですが、父の病状の進行が速く実現できませんでした。母には元気なうちに入居して、生活を楽しんでもらいたいと思い「ボンセジュール西国分寺」に体験入居済みです。ホームは気に入ったようですが、しばらくは父と暮らした愛着のある自宅で過ごし、1~2年後の入居を希望しています。

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