体験談
vol
11

もうすぐ100歳、もっと早く入居していれば良かったと思えるほど日常の楽しみが増えました

2016年05月18日
  • ご入居時期
    2014年10月
  • ご入居者様
    99歳 女性
お話を
伺った方
T様(ご長女)・ご本人様
ホーム名
ここち西船橋

90歳まで大阪で一人暮らしをして、98歳までご長女宅で同居。ご本人は、「いずれはホームに入る」と言っていましたが、ご長女は入居の決断をなかなかできなかったそうです。

「両親は九州で暮らしていたのですが、母が66歳のとき、父と死別。弟と同居するために大阪に引っ越しました。その後、弟が脳出血で亡くなったのですが、大阪を離れず一人暮らしをしていました。九州時代からゲートボールを続けていて、大阪では地域の会長を務め、88歳のときには国際交流大会でニュージーランドに行くほど元気でした。
ところが90歳のとき病気で入院、東京に住む妹と私が1週間交代で大阪の病院に通いました。母は、『娘たちに面倒をかけると悪いからホームに入る』と言っていたので、当初は大阪でホーム探しをしました。でも、私たちが通うのは大変なので、とりあえず千葉に連れてきてからホームを探すことにしたのです。
私の家で同居を始めた頃は、杖をついてでもしっかり歩いて出掛けたり、デイサービスに週2回通ったりして、楽しく過ごしていました。それでも、夫から『いずれは老々介護になるから』とホーム探しを勧められ、家の近所にこちらのホーム(ここち西船橋)ができたときに母と一緒に内覧会に来ました。母も私もとても気に入ったのですが、いざ入居の話をすると『やっぱり家がいい』と母が言うので、迷いました。私自身、娘の私が面倒をみるのが一番いいのかもしれないという思いもありましたし、夫の手助けもあったので、結局8年間同居生活が続きました」

ご入居のきっかけは、98歳のときの大腿骨骨折。退院後は車椅子生活になるため、在宅介護は無理と判断。以前、見学したホーム(ここち西船橋)に連絡しましたが、あいにく満室でした。幸い空き室がでるまで入院を延長してもらえ、病院から直接入居できました。

「2014年6月に夫が突然亡くなり、私は一人で母の面倒をみることになりました。そして、8月に母が大腿骨を骨折したのです。お風呂場で私が母を支えきれなくて転んだのです。一人で介護する限界を感じました。
骨折は手術をしたのですが、退院後は車椅子生活になると言われました。医師からも老々介護は難しいとアドバイスされ、以前見学したここち西船橋に問い合わせをしたのですが、満室でした。医師に相談すると、『空き室がでるまで退院を延ばしましょう』と気遣っていただき、大変助かりました。
10月に空き室の連絡を受けて、病院から直接入居しました。ただ、母にとっては十分に納得しての入居ではなかったので、ちょっと不本意だったかもしれません。今でも『家に帰りたい』と言われると申しわけない気持ちになります。でも認知症が進んできているせいか、帰りたい家が私の家ではなく、幼い頃を過ごした実家のようです。
母は以前、テレビの連続ドラマを欠かさず見たり、本や新聞もよく読んだりしていました。ところが、骨折する前あたりからテレビもつけず寝てばかり。食事時間もずれて不規則な生活でした。ホームに入居してからは、日中はスタッフの方にダイニングに連れてきてもらって、生活も規則正しくなってよかったです。私は週に2~3回、3時くらいにホームに来て個室で一緒におやつを食べて、5時半の夕食時間までを過ごしています。私がくると部屋にこもりたがるので、アクティビティやイベントがある午前や午後の早い時間にはこないようにして、母ができるだけ部屋から出るようにしています」

ホームでの暮らしは、「最高ではないけど、みなさん優しい。結構楽しませてくれるからまぁまぁです」とお母様。得意の百人一首では、読み手になって活躍。スタッフのさまざまなサポートにT様は感謝されています。

「母は若い頃から百人一首が大好きで、ご近所の家族同士で大会をしていたほどです。そんなお話をスタッフの方にしたので、ホームのカルタ会で母が百人一首の読み手になったそうです。その話をスタッフの方から聞いて耳を疑いました。でも、しっかりした表情で百人一首を読んでいる写真をみせてもらい『本当だ!』と驚きました。母に聞いたところ、『読んでいる私の方が先に見つけられたよ』と得意げに話してくれました。やはり、アクティビティなどの刺激が必要なのだと思いました。最近では、お習字や体操にも参加しているようで、スタッフの方たちのサポートに感謝しています。私が一人で介護をしていたら、このような細やかなフォローはできなかったと思います。
母にホームでの暮らしのことを聞くと、『みなさん優しい。結構楽しませてくれる』と答えます。こちらのホームは、スタッフの方たちの入れ替わりも少ないようで、その点でも安心しています。もっと早く入居していたら、母が楽しめることがたくさんできたのではないかと思います」

ホームに訪れた妹さんたちと、特別料理を食べながらおしゃべりに花が咲いたそうです。こんな時間を持てるものホームだからこそと、T様は喜ばれています

「先日、おばたちが来たときもスタッフの方たちはいろいろな配慮をしてくださいました。母は6人きょうだいで、現在は3人の妹たちがいます。なかなか集まる機会を作れなかったのですが、80代のおば2人が母に会いに来てくれることになったのです。スタッフの方たちに相談したところ、特別にお料理を注文できることが分かりました。当日は、ファミリールームと呼ばれるレストランの個室のようなところで、おいしい食事をとりながらおしゃべりに花が咲きました。母もおばたちもとても喜んでくれて、嬉しかったです。
こうして母が入居して穏やかに過ごしてくれるおかげで、私は夜ゆっくり眠れます。趣味も続けられるようになりました。老々介護では、ホーム入居はお互いにとって良いことづくめだと思います」

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