体験談
vol
14

元気な人が多いホームから叔母と同じくらいの要介護度の入居者さんが多いホームに転居して落ち着いて生活しています

2016年06月07日
  • ご入居時期
    2015年10月
  • ご入居者様
    92歳 女性
お話を
伺った方
K様74歳(姪)
ホーム名
メディカルホームグラニー辻堂

K様は10年前、愛知県で一人暮らしをしていた叔母様を神奈川県のご自宅に呼び寄せました。叔母様の身の回りのことは、週2回ヘルパーさんにお願いし、通院やおでかけなどをサポート。お互いに過度な干渉はせずに、2人でわきあいあいと暮らしていました。ところが、叔母様は90歳になった途端、体を動かすことができなくなり、1軒目のホームであるここち平塚弐番館にご入居されました。

叔母は、16年前に他界した私の母の妹です。ずっと独身で両親を看取った後、母の実家である愛知県で一人暮らしをしていました。叔母は、小児マヒの影響で左半身に障害がありましたが、長年ファッションの仕事を続けていたとてもモダンな女性です。
10年前に叔母は、高血圧で緊急入院。たった一人の身よりである私に連絡がきました。叔母の老後の希望は、自宅近くの老人ホームに入居することでしたが、私には遠方なので、神奈川県に引っ越してきてもらったのです。わが家は、廊下で結ばれた二世帯住宅なので、自立心旺盛な叔母は、私に気兼ねなく暮らせたようです。叔母の家事サポートは、週2回ヘルパーさんにお願いして、私は仕事をしていました。食事はいつも一緒に食べ、通院をサポートするほか、休日にお花見などの外出を2人で楽しむとてもいい関係でした。
左半身は少々不自由な叔母でしたが、器用に身の回りのことができましたし、杖をついて歩いていました。ところが、90歳のときに体がまったく動かせなくなり、歩くこともできず、風呂にも困りポータブルトイレも使えなくなってしまったのです。
そこで、2人で話し合いホーム入居を決めました。『ここち平塚弐番館』を見学したところ、とても清潔で明るい雰囲気。入居者の方たちも皆さんお元気で楽しそうでした。ここならば叔母は以前のように元気になれるだろうと1軒目のホームの入居を決めました。

お元気で活発な入居者様が多い1軒目のホームでは、入居時は要支援2ながら体の不自由な叔母様は緊張感で部屋から出られなくなりました。たびたび訪問して励ましていたK様でしたが、叔母様にとって落ち着けるホームへの転居を考え始めました。

1軒目のホーム入居は、初めての集団生活だったせいか、叔母はとても緊張していたので、私は出来る限り会いにいって励ましました。スタッフの方たちの温かいサポートで、やっと部屋から出て、ダイニングルームに行けるようになったのですが、他の入居者さんたちの仲間に入れず、アクティビティなどにも参加ができなかったようです。
そして、「もうダイニングに行くのは嫌」「部屋を出たくない」と訴え始め、とうとう軽いうつ病になってしまいました。私が行くと、「もっと来て」「帰らないで」と言い、夜も眠れなくなり、睡眠導入剤を処方してもらうほどに。
そして、入居2ヶ月で要介護3になり、入居1年過ぎには要介護5の認定がおりたこともあり、私は、叔母とおなじくらいの要介護度の入居者さんが多いホームに転居をしたほうがいいと考えました。
実は、最初にホーム探しをしていたときに、知人のご主人が入居され「最期まで本当によく面倒をみていただいた」と『メディカルホームグラニー辻堂』を紹介され見学をして、叔母の最期の日々は夜間も医療的ケアに対応してもらえるここだと決めていました。叔母には、「体の具合が叔母さんと同じような人たちがいるホームがあって、そこなら緊張しなくてすむから移る?」と知人のご主人の手厚い介護のあった話などをして聞いたところ、「移りたい」と答えたので、転居を決めました。

入居1年半後に2軒目のホームに転居。体の具合がご自分と同じような入居者様たちに囲まれ、ダイニングで一緒に食事ができるようになり、表情も穏やかになりました。ホームの「寝たきりにさせない介護」方針が功を奏して、体操などのアクティビティにも少しずつ参加されています。

転居したホームは、わが家からより近くなり1軒目より頻繁に会いに行けるので叔母も喜んでいます。転居した当初は、「怖い、怖い」、「どうしたらいいの?」と口癖のように言っていましたが、他の入居者さんたちが、自分と同じように体の具合が大変な人ばかりなので、元気な人が多かった1軒目のホームより緊張しなくてすむようです。だんだん落ち着いてきて、穏やかな表情を見せてくれるようになりました。
うつ病のケアもしていただき、ひどく落ち込むことはなくなりました。ホームの「寝たきりにさせない介護」という方針で、自分でできることは自分でするようにスタッフの方たちが適切なサポートをしてくださいます。そのおかげで食事は自分でとれるようになりました。また、1軒目のホームと違い、こちらのホームでは部屋にトイレがないのですが、それの不便さが足腰を使うきっかけにもなり、結果的にとてもよかったと思います。
快適で楽な環境は、ともすると自分でできることを少なくしてしまうことになりますが、このホームに来て叔母はできることが増え、笑顔が増えました。このホームに転居して本当に良かったと思います。

いろいろありましたが、ようやく叔母も私も落ち着いた生活を取り戻しています。私は亡くなった母の分まで叔母孝行をしたいので、元気に長生きしてほしいです。

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