体験談
vol
19

生きる気力が失せていた私は、老人ホームの暮らしで心身ともに元気を取り戻しました。

2016年07月06日
  • ご入居時期
    2015年9月
  • ご入居者様
    83歳 女性
お話を
伺った方
N様83歳(ご本人様)
ホーム名
リハビリホームボンセジュール南千束

ご主人を亡くされたN様が、ご長女一家が暮らすマンションの下の階にお引っ越しされたのは5年前。しばらくは、ご長女やお孫さんたちとにぎやかに幸せな日々を過ごされていました。

長年暮らしていた自宅からマンションに引っ越してからは、上の階に住む長女一家とちょうどいい距離感で楽しく暮らしていました。ところが、マンション生活を始めて2年後に、長女の肺癌が見つかったのです。
もともとしっかり者の長女に頼り切っていた私は、大きな衝撃を受けました。何より、最愛の娘が癌と闘う姿を見ることが母親として一番つらく、身を削られるような思いでした。そんな中で少しずつ、私の生きる気力が失せていったのです。あのころは「食事をとらず、死んでしまいたい」という気持ちでしたので、食事の支度もほとんどしなくなりました。体重は、みるみる減り30kg台になってしまい、心身ともに元気をなくしました。
一方、長女も自分が癌になってから母親の面倒をみられなくなったことや、母親に過大な心配をかけていることを気に病むようになってしまったのです。

N様とご長女の様子を心配していたご次女から、老人ホームの入居を提案されました。N様はご自身とご長女のために、それが最良の方法だと考えました。

次女は、このままでは長女と私の生活がどちらも破綻すると思ったのでしょう。老人ホームへの入居を提案してくれました。私がその提案を受け入れてからすぐに、次女は都内の12軒のホームを見学してくれました。その中から理想的なホームとして2軒に絞り、一緒に見学した結果、最終的に私が、『リハビリホームボンセジュール南千束』を選んだのです。
決め手は、施設内がとてもきれいで明るく、ダイニングも個室もすべてに清潔感が漂っていたことです。玄関や廊下もまるでホテルみたいですてきです。
念のために、体験利用を申込み3日間ホームで過ごしましたが、実際の居心地の良さも抜群でした。スタッフの方たちが家族のように接してくれるので、まったく不安を感じなかったです。

体験利用から戻ったN様の楽しそうな話を聞いて、ご長女も喜んで入居に賛成してくれたそうです。そして入居されてからは、ご家族が驚くほどの早さで元気を取り戻していかれたのです。

自分でやっていた買い物や食事の支度、掃除や洗濯などを、ホームではすべてやってもらえます。長女の病気以来、心身ともに衰弱していた私にとって、何もしなくてもいい生活は、とてもいいケアになりました。少しずつ元気を取り戻したおかげで食欲も戻りました。栄養バランスを考えたおいしい食事をたいらげるようになって、37kgだった体重が、2~3ヶ月で41kgに増えたのです。
しっかり食べるようになってからは、「このまま死んでもいい」という気持ちもすっかり消えて、生きる気力が復活。長女の病気のことも距離を置いて考えられるようになり、必要以上に心配しなくてすむようになりました。
気力が復活してからは、運動不足を解消するためにホーム内の回廊を歩くことを日課にしました。歩きながら、スタッフの方たちと気軽に冗談を交えておしゃべりをすることもとてもよい気分転換になりました。
日に日に、身体も元気になっていき、以前は杖をついて背中を丸めて歩いていたのですが、今では杖をつかずにスタスタ歩いています。背筋がしゃんとしたので、入居時に測った身長が伸びたほどです。私の急速な回復ぶりに家族もスタッフの方たちも、驚きつつ喜んでくれています。

実家でも婚家でも大家族のなかで暮らしてきたため、ホームでのたくさんの人たちとの生活は快適そのもの。N様のコミュニケーション能力の高さも、スタッフの折り紙つきです。

入居して10ヶ月経ちましたが、あっという間でした。今までに淋しい思いをしたことは、まったくありません。元々、おしゃべりが大好きなので、スタッフの方たちや他の入居者さんたちとも楽しくおしゃべりをしています。
若い頃から手芸や洋裁が好きだったので、手芸のアクティビティにはできるだけ参加しています。また、ホームに入居してからよく歩けるようになったので、買い物や美容院など気軽に一人で出掛けています。数ヶ月前からは、ホームの近くにある健康体操教室に通っています。ホームのお友達だちの一人の85歳の方と待ち合わせて出かけ、トレーニングに精を出しています。
自由に外出でき一人の時間も満喫しながら、大勢の人たちに囲まれた生活は、大家族で過ごしてきた私に向いています。ですから、「このホームに入ってよかった」どころではなく、ものすごくよかった!」というのが、今の正直な感想です。

入居後も、以前からの習慣である薄化粧を欠かさないというN様は、とても83歳には見えない、若々しくてすてきな女性。

「これからもトレーニングをがんばるわ」と目を輝かせていらっしゃいました。

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